【旅のガイド】山を運んだ線路が、 いまも山を生かす。 黒部峡谷鉄道という生活鉄道。

黒部峡谷鉄道 百年
TOYAMA / KUROBE GORGE RAILWAY — 資材運搬鉄道の系譜

「地元の人しか使わない」交通・生活インフラ体験 ─ 富山県編 山を運んだ線路が、
いまも山を生かす。
黒部峡谷鉄道という生活鉄道。

年間100万人が乗る人気観光列車「トロッコ電車」には、もうひとつの顔がある。 大正12年、電源開発の資材を山奥へ運ぶために敷かれた専用軌道。地元の人々は無賃で、 やがて便乗料金を払って乗り続け、いまも10駅のうち6駅は関西電力の専用駅のままだ。 観光鉄道である前に生活鉄道だった路線を、その二重の顔から読み解く。

20.1 km宇奈月うなづき駅 ─ 欅平けやきだいら駅(全線)
大正12 年資材運搬用軌道として着工
4/10駅一般が乗降できる駅(残り6駅は関電専用)
2026.10.1震災被災からの全線運行再開(予定)
第だい一いち章しょう

なぜ「トロッコ電車でんしゃ」は観光かんこう列車れっしゃで終おわらないのか

狭軌きょうき762mm、時速じそくわずか16km

富山とやま県けん黒部市くろべし、宇奈月うなづき温泉おんせんの奥おく。改札かいさつを抜ぬけると、幅はば762mmという新しん幹線かんせんの半分はんぶん以下いかの線路せんろに、 窓まどのない小ちいさな客車きゃくしゃが連つらなっている。黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどう、通称つうしょう「トロッコ電車でんしゃ」。 年間ねんかん100万まん人ひとを超こえる乗客じょうきゃくを運はこぶ、北陸ほくりく屈指くっしの人気にんき観光かんこう列車れっしゃだ。

しかしこの鉄道てつどう、時刻じこく表ひょうをよく見みると奇妙きみょうなことに気きづく。宇奈月うなづきから欅平けやきだいらまで10ある駅えきのうち、 一般いっぱん客きゃくが乗り降のりおりできるのはわずか4駅えき。残のこり6駅えきは関西かんさい電力でんりょくの専用せんよう駅えきで、 観光かんこう客きゃくを乗のせた列車れっしゃがそこに停とまっても、ドアは開ひらかない。この鉄道てつどうは、いまも「働はたらいている」。 黒部川くろべがわの電源でんげん開発かいはつのために大正たいしょう時代じだいに敷しかれた資材しざい運搬うんぱん用ようの軌道きどうが、その役目やくめを終おえないまま 観光かんこう列車れっしゃの衣ころもをまとった──それが黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどうの実像じつぞうである。

本ほん記事きじは、この路線ろせんを「絶景ぜっけいトロッコ」としてではなく、山中さんちゅうの集落しゅうらくと発電はつでん所しょ群ぐんを百ひゃく年ねん支ささえ続つづけてきた生活せいかつ鉄道てつどう として読み解よみとく。無賃むちん便乗びんじょうの時代じだい、高熱隧道こうねつずいどうの悲劇ひげき、そしていまも現役げんえきの専用せんよう駅えきと、山やま小屋こやへの荷揚にあげ。 そのうえで、2026年ねんの運行うんこう状況じょうきょうにもとづいた乗車じょうしゃガイドを添そえる。

トロッコに乗のってエメラルドグリーンの渓谷けいこくを見上みあげるとき、その線路せんろの下したに敷しかれた枕木まくらぎの数かずだけ、 資材しざいと、人ひとと、ときに命いのちが運はこばれてきた歴史れきしがあることを思おもう。観光かんこうと生活せいかつは、この鉄道てつどうの上うえでは 分わかたれていない。同おなじレールの上うえを、同おなじ電車でんしゃが、両方りょうほうの顔かおで走はしり続つづけている。
第だい二に章しょう

全体ぜんたい図ずと沿革えんかく──宇奈月うなづきから欅平けやきだいらまで20.1km

10駅えき、うち一般いっぱん乗降じょうこうは4駅えきだけ
宇奈月 一般駅・起点 柳橋 森石 黒薙 一般駅・名剣温泉 笹平 出平 猫又 鐘釣 一般駅・万年雪 小屋平 欅平 一般駅・終点(20.1km) 上部軌道(関電専用) → 一般乗降駅(4駅) 関電専用駅(6駅)
宇奈月うなづき─欅平けやきだいら間20.1kmに10駅。一般客が乗り降りできるのは宇奈月うなづき・黒薙くろなぎ・鐘釣かねつり・欅平けやきだいらの4駅のみで、柳橋やなぎばし・森石もりいし・笹平ささだいら・出平だしだいら・猫又ねこまた・小屋平こやだいらの6駅は関西電力の施設連絡駅として機能する(猫又ねこまたは震災復旧に伴い一時的に折り返し駅として一般開放)。

黒部峡谷くろべきょうこくは、北アルプスの鷲羽岳わしばだけを源に長さ86km、標高差3,000mを流れ下る黒部川くろべがわが刻んだ、 日本でもっとも深いV字峡谷きょうこくである。平均斜度しゃど36度、豪雪ごうせつと急流きゅうりゅうという条件は、 人を長らく寄せつけなかった。この峡谷きょうこくに分け入わけいり、電源開発のための鉄路てつろを通したのが、 黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどうの出発点だった。

路線概要
項目内容
区間宇奈月うなづき駅 ─ 欅平けやきだいら駅(20.1km)
軌間きかん762mm(ナローゲージ)
最高速度時速16km前後(峡谷きょうこくの急曲線・急勾配こうばいのため)
駅数10駅(一般乗降じょうこう4駅・関電かんでん専用6駅)
運営黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどう株式会社(関西電力グループ)
前身日本電力・黒部専用鉄道くろべせんようてつどう(電源開発の資材運搬用軌道きどう)
第だい三さん章しょう

大正たいしょう12年ねん、山やまを拓ひらいた資材しざい運搬うんぱん鉄道てつどうの誕生たんじょう

舗装ほそう路ろもトラックもなかった時代じだいに

黒部峡谷くろべきょうこくで本格ほんかく的てきな電源でんげん開発かいはつを志こころざしたのは、タカジアスターゼの発明はつめいで知しられる高峰譲吉たかみねじょうきちが興おこした 東洋アルミナムとうようアルミナム株式かぶしき会社かいしゃ(大正たいしょう8年ねん〈1919年ねん〉設立せつりつ)だった。事業じぎょうは大正たいしょう11年ねん(1922年ねん)に 日本にっぽん電力でんりょく株式かぶしき会社かいしゃへ引き継ひきつがれ、翌よく大正たいしょう12年ねん(1923年ねん)、黒部川くろべがわ水系すいけいの発電はつでん所しょ建設けんせつのための 資材しざい運搬うんぱん用よう鉄道てつどうとして、宇奈月うなづき─猫又ねこまた間かん(11.8km)の軌道きどう敷設ふせつ工事こうじが始はじまる。これが黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどうの起点きてんである。

平野へいやのない峡谷きょうこく沿そいに線路せんろを通とおすため、レール幅はばは通常つうじょうより狭せまいナローゲージが採用さいようされ、 車両しゃりょうも小型こがたのものが使つかわれた。当時とうじはまだ舗装ほそう道路どうろもトラックもなく、発電はつでん所しょ建設けんせつに必要ひつような資材しざいは、 いったん三日市駅みっかいちえき(現げんJR黒部くろべ駅えき)に集積しゅうせきされたのち、黒部鉄道くろべてつどうで宇奈月うなづきまで運はこばれ、 そこから黒部専用鉄道くろべせんようてつどうによって山奥やまおくの工事こうじ現場げんばへ送り込おくりこまれていった。

  • 1919
    東洋アルミナムとうようアルミナム設立せつりつ
    高峰譲吉たかみねじょうきちらが黒部川くろべがわの電源でんげん開発かいはつに着手ちゃくしゅ。
  • 1922
    日本にっぽん電力でんりょくが事業じぎょう継承けいしょう
    大正たいしょう11年ねん、開発かいはつ事業じぎょうを日本にっぽん電力でんりょく株式かぶしき会社かいしゃが引き継ひきつぐ。
  • 1923
    宇奈月うなづき─猫又ねこまた間かん 軌道きどう着工ちゃっこう
    大正たいしょう12年ねん、資材しざい運搬うんぱん用ようの「黒部専用鉄道くろべせんようてつどう」敷設ふせつ工事こうじが始はじまる。
  • 1925
    宇奈月うなづき─仏石ぶつせき間かん 運転うんてん開始かいし
    大正たいしょう14年ねん6月がつ。これが「トロッコ電車でんしゃ」の実質じっしつ的てきなはじまりとされる。
  • 1926
    宇奈月うなづき─猫又ねこまた間かん 開通かいつう
    大正たいしょう15年ねん10月がつ、11.8km区間くかんが全通ぜんつう。
  • 1927
    柳河原発電所やながわらはつでんしょ 発電はつでん開始かいし
    昭和しょうわ2年ねん11月がつ、当時とうじ日本にっぽん最大さいだい級きゅうの水力すいりょく発電はつでん所しょが稼働かどう。鉄道てつどうが支ささえた最初さいしょの成果せいか。
  • 1930
    猫又ねこまた─小屋平こやだいら間かん 開通かいつう
    昭和しょうわ5年ねん8月がつ、路線ろせんがさらに奥おくへ延のびる。
  • 1937
    小屋平こやだいら─欅平けやきだいら間かん 開通かいつう・全線ぜんせん完成かんせい
    昭和しょうわ12年ねん7月がつ、宇奈月うなづき─欅平けやきだいら間かん20.1kmの現在げんざいの路線ろせんがすべて完成かんせいする。
「専用せんよう鉄道てつどう」という出自しゅつじ
  • 正式せいしき名称めいしょうはかつて「黒部専用鉄道くろべせんようてつどう」。地方ちほう鉄道てつどうではなく、あくまで発電はつでん所しょ建設けんせつのための事業じぎょう用よう軌道きどうとして出発しゅっぱつした。
  • 洪水こうずいや大おお雪崩なだれがたびたび工事こうじを阻はばみ、峡谷きょうこくでの鉄道てつどう建設けんせつは困難こんなんを極きわめたが、この鉄道てつどうの開通かいつうなしには黒部川くろべがわの電源でんげん開発かいはつそのものが成り立なりたたなかった。
  • 経営けいえいはその後ご、日本にっぽん電力でんりょく→日本発送電にほんはっそうでん(昭和しょうわ16年ねん)→関西かんさい電力でんりょく(昭和しょうわ26年ねん)と、戦時せんじ・戦後せんごの電力でんりょく再編さいへんに伴ともなって移り変うつりかわっていく。
第だい四よん章しょう

「無賃むちん便乗びんじょう」の時代じだい──地元じもとの足あしとして黙認もくにんされた乗客じょうきゃくたち

「便乘ノ安全ニ付テハ一切保證致シマセン」

この鉄道てつどうが観光かんこう路線ろせんではなく資材しざい運搬うんぱんの専用せんよう鉄道てつどうであったことは、すでに述のべた通とおりである。 それでも敷設ふせつされた当初とうしょから、峡谷きょうこく沿そいに暮くらす地元じもとの人々ひとびとの利便りべんを図はかるため、 「無料むりょう便乗びんじょう」という形かたちで乗車じょうしゃが黙認もくにんされていた。峡谷きょうこくの谷底たにそこを縫ぬうように歩あるく道どうはなく、 鉄道てつどうが唯一ゆいいつの移動いどう手段しゅだんだった集落しゅうらくにとって、資材しざい列車れっしゃへの便乗びんじょうは生活せいかつそのものだったのである。

昭和しょうわ4年ねん(1929年ねん)からは、年ねんごとに増ふえる観光かんこう客きゃくに対応たいおうするため、 便乗びんじょう料金りょうきんを徴収ちょうしゅうしたうえで一般いっぱんの乗客じょうきゃくにも開放かいほうされるようになった。 当時とうじ発行はっこうされていた便乗びんじょう証しょうには「便乘ノ安全ニ付テハ一切保證致シマセン」の一いち文ぶんが記しるされていたという。 あくまで工事こうじ用よう列車れっしゃへの「同乗どうじょう」であり、旅客りょかく営業えいぎょうではない──その建前たてまえを保たもったまま、 黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどうは事実じじつ上うえの生活せいかつ路線ろせん・観光かんこう路線ろせんとして二十にじゅう年ねん以上いじょう機能きのうし続つづけた。

この曖昧あいまいな便乗びんじょう制度せいどは、昭和しょうわ26年ねん(1951年ねん)10月がつに禁止きんしされる。しかし地元じもと住民じゅうみんや 黒部くろべの自然しぜんを愛あいする人々ひとびとからは、観光かんこう用よう列車れっしゃとして正式せいしきに利用りようしたいという声こえがますます強つよまっていった。

切符きっぷではなく「便乗びんじょう証しょう」で乗のる鉄道てつどう。運賃うんちんではなく「便乗びんじょう料金りょうきん」を払はらう乗客じょうきゃく。名目めいもくは最後さいごまで 工事こうじ用よう軌道きどうでありながら、その実態じったいは麓ふもとの集落しゅうらくと峡谷きょうこくの奥おくを結むすぶ唯一ゆいいつの生活せいかつ路線ろせんだった。 観光かんこう鉄道てつどうとしての黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどうは、この宙ちゅうぶらりんの二十にじゅう数かず年間ねんかんのうえに築きずかれている。
第だい五ご章しょう

高熱隧道こうねつずいどうと上部じょうぶ軌道きどう──欅平けやきだいらのさらに奥おく、命いのちがけの資材しざい輸送ゆそう

黒部川第三発電所くろべがわだいさんはつでんしょ建設けんせつ、昭和しょうわ11〜15年ねん

黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどうの終点しゅうてん・欅平けやきだいらから先さきには、いまも一般いっぱん客きゃくが立ち入たちいれない鉄路てつろが続つづいている。 関西かんさい電力でんりょくが管理かんりする「関西かんさい電力でんりょく黒部専用鉄道くろべせんようてつどう」、通称つうしょう「上部じょうぶ軌道きどう」である。 欅平けやきだいらから黒部川第四発電所くろべがわだいよんはつでんしょ前まえまで6.5kmにわたるこの軌道きどうは、 黒部川第三発電所くろべがわだいさんはつでんしょ建設けんせつ(昭和しょうわ11〜15年ねん〈1936〜1940年ねん〉)のための資材しざい運搬うんぱん路ろとして敷しかれた。

仙人谷ダムせんにんだにダムの取水しゅすい口くちから欅平けやきだいらまで発電はつでん用ようの水みずを導みちびくこの工事こうじは、日本にっぽんの土木どぼく史しでも屈指くっしの難なん工事こうじとして知しられる。 岩盤がんばんの温度おんどが160度どを超こえる区間くかんを掘り進ほりすすんだ「高熱隧道こうねつずいどう」、竪坑たてこうエレベーターを使つかって 垂直すいちょくに資材しざいを運び上はこびあげる方式ほうしき──いずれもこの上部じょうぶ軌道きどうと一体いったいで計画けいかくされた。 昭和しょうわ13年ねん(1938年ねん)12月がつ27日には泡雪崩あわなだれにより80名めい以上いじょうの死傷ししょう者しゃを出だす大おお惨事さんじが発生はっせいし、 昭和しょうわ15年ねん(1940年ねん)1月がつにも再ふたたび泡雪崩あわなだれが起おき、死者ししゃ28名めい・負傷ふしょう者しゃ多数たすうという被害ひがいを出だしている。 同年どうねん11月がつ、黒部川第三発電所くろべがわだいさんはつでんしょはようやく発電はつでんを開始かいしした。

この上部じょうぶ軌道きどうを含ふくむ区間くかんは、現在げんざい「黒部宇奈月キャニオンルートくろべうなづきキャニオンルート」として一般いっぱん開放かいほうが計画けいかくされているが、 令和れいわ6年ねん(2024年ねん)の能登半島地震のとはんとうじしんで黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどう本線ほんせんの鐘釣橋かねつりばしが損傷そんしょうした影響えいきょうを受うけ、開放かいほう時期じきは延期えんきが続つづいている。 観光かんこう鉄道てつどうとして親したしまれるトロッコ電車でんしゃの先さきには、いまなお命いのちがけの土木どぼくの記憶きおくが眠ねむる区間くかんが続つづいているのである。

欅平けやきだいらから先さき、いまも「関電かんでんの道どう」
  • 上部じょうぶ軌道きどうは関電かんでんの事業じぎょう用よう路線ろせんであるため、原則げんそくとして関電かんでん関係かんけい者しゃ以外いがいは乗車じょうしゃできない。
  • 「黒部宇奈月キャニオンルートくろべうなづきキャニオンルート」は、この上部じょうぶ軌道きどう・竪坑たてこうエレベーター・インクラインなどを一般いっぱん客きゃくが体験たいけんできるようにする計画けいかくだが、開放かいほう時期じきは本線ほんせんの復旧ふっきゅう状況じょうきょう次第しだいで変動へんどうする。最新さいしん情報じょうほうは要よう確認かくにん。
第だい六ろく章しょう

昭和しょうわ28年ねん、観光かんこう鉄道てつどうへの転換てんかん

「黒部鉄道くろべてつどう」から「黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどう株式かぶしき会社かいしゃ」へ

昭和しょうわ26年ねん(1951年ねん)5月がつ、鉄道てつどうの経営けいえいは日本発送電にほんはっそうでんから関西かんさい電力でんりょく株式かぶしき会社かいしゃに引き継ひきつがれた。 そして同年どうねん10月がつに無賃むちん・便乗びんじょう料金りょうきんによる乗車じょうしゃが禁止きんしされたのち、地元じもとと観光かんこう客きゃく双方そうほうからの要望ようぼうを受うけ、 昭和しょうわ28年ねん(1953年ねん)11月がつ5日、関西かんさい電力でんりょくが地方ちほう鉄道てつどう業ぎょう法ほうの許可きょかを得えて「黒部鉄道くろべてつどう」として正式せいしきに営業えいぎょう運転うんてんを開始かいしする。 工事こうじ用よう軌道きどうへの「便乗びんじょう」から、法律ほうりつに基もとづく旅客りょかく鉄道てつどうへの転換てんかんだった。

その後ごも乗客じょうきゃくは年々ねんねん増加ぞうかし、電源でんげん開発かいはつの資材しざい・人員じんいん輸送ゆそうが主体しゅたいだった「黒部鉄道くろべてつどう」の営業えいぎょう内容ないようは、 次第しだいに旅客りょかく輸送ゆそう中心ちゅうしんへと移行いこうしていく。より一層いっそうのサービス体制たいせいとより厳格げんかくな運転うんてん保安ほあん体制たいせいを確立かくりつするため、 昭和しょうわ46年ねん(1971年ねん)5月がつ、関西かんさい電力でんりょくの子こ会社かいしゃとして鉄道てつどう専業せんぎょうの黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどう株式かぶしき会社かいしゃが設立せつりつされ、 地方ちほう鉄道てつどう事業じぎょうの譲渡じょうと許可きょかを受うけたのち、同年どうねん7月がつ1日から営業えいぎょう運転うんてんを開始かいしした。以来いらい、 「トロッコ電車でんしゃ」の愛称あいしょうで親したしまれ、今日きょうに至いたっている。

経営けいえいの変遷へんせん
年ねん変遷へんせん
1919東洋アルミナムとうようアルミナム株式かぶしき会社かいしゃが電源でんげん開発かいはつに着手ちゃくしゅ
1922日本にっぽん電力でんりょく株式かぶしき会社かいしゃが事業じぎょう継承けいしょう
1941日本発送電にほんはっそうでん株式かぶしき会社かいしゃへ(昭和しょうわ16年ねん)
1951関西かんさい電力でんりょく株式かぶしき会社かいしゃへ(昭和しょうわ26年ねん5月がつ)
1953「黒部鉄道くろべてつどう」として旅客りょかく営業えいぎょう開始かいし(昭和しょうわ28年ねん11月がつ5日)
1971黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどう株式かぶしき会社かいしゃ 設立せつりつ・営業えいぎょう運転うんてん開始かいし(昭和しょうわ46年ねん7月がつ1日)
第だい七なな章しょう

いまも切符きっぷを持もたない乗客じょうきゃくがいる──10駅中えきなか6駅えきは「関電かんでん専用せんよう」

柳橋やなぎばし・森石もりいし・笹平ささだいら・出平だしだいら・猫又ねこまた・小屋平こやだいら

観光かんこう鉄道てつどうになって70年ねん以上いじょうが経たったいまも、黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどうは「専用せんよう鉄道てつどう」としての顔かおを失うしなっていない。 宇奈月うなづきから欅平けやきだいらまでの10駅えきのうち、一般いっぱん客きゃくが乗り降のりおりできるのは 宇奈月うなづき・黒薙くろなぎ・鐘釣かねつり・欅平けやきだいらの4駅えきだけ。残のこる柳橋やなぎばし・森石もりいし・笹平ささだいら・出平だしだいら・猫又ねこまた・小屋平こやだいらの6駅えきは 関西かんさい電力でんりょくの施設しせつと直結ちょっけつした専用せんよう駅えきで、観光かんこう列車れっしゃがこれらの駅えきに運行うんこう上うえ停車ていしゃしたり、 車内しゃない放送ほうそうで案内あんないされたりすることはあっても、扉とびらが開ひらくことはない。

これらの駅えきの先さきには、ダムや発電はつでん所しょ、関電かんでんの作業さぎょう員いん宿舎しゅくしゃが点在てんざいする。列車れっしゃは観光かんこう客きゃくを乗のせると同時どうじに、 いまも資材しざいと保線ほせん・発電はつでん関係かんけいの職員しょくいんを峡谷きょうこくの奥おくへ運はこんでいる。大正たいしょう12年ねんに始はじまった「資材しざい運搬うんぱん鉄道てつどう」としての機能きのうは、 観光かんこう化かされた今日きょうも現役げんえきのまま並走へいそうしているのである。笹平ささだいら駅えきのホームにはトイレが設もうけられており、 列車れっしゃの行き違いきちがいで長なが時間じかん停車ていしゃする際さいにはホームへ降おりられるが、駅えきの外そとへ出でることはできない。

猫又ねこまた駅えき、いま起おきている例外れいがい
  • 猫又ねこまた駅えきは本来ほんらい、関電かんでん関係かんけい者しゃ専用せんようの駅えきである。
  • ところが令和れいわ6年ねん(2024年ねん)能登半島地震のとはんとうじしんで鐘釣橋かねつりばしが損傷そんしょうしたことにより、当面とうめんの折り返おりかえし駅えきとして一般いっぱん旅客りょかくにも臨時りんじに開放かいほうされ、側線そくせんに旅客りょかく用ようホームとトイレが設置せっちされた。
  • 「日本にっぽんで唯一ゆいいつ『猫ねこ』の字じを含ふくむ駅えき」としても知しられ、本来ほんらいは乗のれないはずの駅えきに乗り降のりおりできるという、震災しんさい下したならではのねじれた体験たいけんができる状態じょうたいが続つづいている。
観光かんこう客きゃくを乗のせた客車きゃくしゃのすぐ隣となりで、扉とびらの開ひらかない駅えきを通り過とおりすぎる。放送ほうそうは流ながれても、誰だれも降おりない。 その静しずけさこそが、この鉄道てつどうがいまも「山やまで働はたらく人ひとのための道どう」であり続つづけている証拠しょうこなのだ。
第だい八はち章しょう

阿曽原あぞはら・鐘釣かねつり・欅平けやきだいら──山中さんちゅうの宿やどを支ささえる最終さいしゅう便びん

鉄道てつどうが止とまれば、宿やども止とまる

黒部峡谷くろべきょうこくの奥おくには、鉄道てつどうなしには存在そんざいし得えない宿やどがいくつも点在てんざいする。黒薙くろなぎ駅えきの先さき、 峡谷きょうこくを見下みおろす断崖だんがいに湯ゆを引ひく名剣温泉めいけんおんせん。鐘釣かねつり駅えき周辺しゅうへんの河原かわら露天ろてん風呂ふろと鐘釣かねつり温泉おんせん。 終点しゅうてん欅平けやきだいらからさらに歩ふを進すすめた先さきの祖母谷温泉ばばだにおんせん、そして下ノ廊下したのろうかを経へて黒部ダムくろべダム側がわへ抜ぬける登山とざん道どう上うえの 阿曽原温泉小屋あぞはらおんせんごや。いずれも道路どうろがなく、資材しざいと食料しょくりょうは欅平けやきだいらまでトロッコで運はこばれたのち、 人ひとの背せか索道さくどうで最後さいごの区間くかんを運び上はこびあげる。

これらの宿やどにとって、黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどうは観光かんこう客きゃくを呼び込よびこむ交通こうつう手段しゅだんであると同時どうじに、 唯一ゆいいつの物流ぶつりゅうルートでもある。鉄道てつどうが全線ぜんせん運行うんこうされていなければ、 欅平けやきだいらから先さきに依存いぞんする宿泊しゅくはく施設しせつは営業えいぎょうそのものが成り立なりたたない。実際じっさい、令和れいわ6年ねんの地震じしん以降いこう、 本線ほんせんが宇奈月うなづき─猫又ねこまた間かんの一部いちぶ区間くかん運行うんこうに縮小しゅくしょうされていた期間きかんは、欅平けやきだいら・祖母谷ばばだに周辺しゅうへんの宿泊しゅくはく施設しせつの多おおくが 休業きゅうぎょうを余儀よぎなくされた。峡谷きょうこくの奥おくの暮くらしと商あきないは、いまも一いち本ほんのナローゲージ線路せんろの上うえに乗のっている。

黒薙くろなぎ駅えきから徒歩とほ約やく20分ふん:名剣温泉めいけんおんせん 鐘釣かねつり駅えき周辺しゅうへん:河原かわらの露天ろてん風呂ふろ・万まん年ねん雪ゆき 欅平けやきだいらから先さき(登山とざん道どう):祖母谷温泉ばばだにおんせん・阿曽原温泉小屋あぞはらおんせんごや 共通きょうつう条件じょうけん:道路どうろなし・鉄道てつどうが唯一ゆいいつの輸送ゆそう路ろ
第だい九きゅう章しょう

2026年ねん、地震じしんからの生還せいかんと全線ぜんせん再開さいかい

令和れいわ6年ねん能登半島地震のとはんとうじしん、鐘釣橋かねつりばしの損傷そんしょうから約やく2年ねん半はん

令和れいわ6年ねん(2024年ねん)1月がつ1日に発生はっせいした能登半島地震のとはんとうじしんにより、黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどう本線ほんせんの鐘釣橋かねつりばしが落石らくせきで損傷そんしょうし、 本線ほんせんは宇奈月うなづき─猫又ねこまた間かんの一部いちぶ区間くかんでの折り返おりかえし運行うんこうに縮小しゅくしょうされた。当初とうしょは令和れいわ6年内ねんない、 あるいは令和れいわ7年ねん(2025年ねん)中ちゅうの全線ぜんせん復旧ふっきゅうが見込みこまれていたが、復旧ふっきゅう工事こうじの過程かていで追加ついか工事こうじの必要ひつようが判明はんめいし、 黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどう株式かぶしき会社かいしゃは令和れいわ7年ねん中ちゅうの開通かいつうを断念だんねん。あわせて、上部じょうぶ軌道きどうを含ふくむ「黒部宇奈月キャニオンルートくろべうなづきキャニオンルート」の 一般いっぱん開放かいほうも延期えんきが続つづいている。

そして2026年ねん7月がつ3日、黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどう株式かぶしき会社かいしゃは同年どうねん10月がつ1日から宇奈月うなづき駅えき─欅平けやきだいら駅えき間かんの全線ぜんせん運行うんこうを再開さいかいすると発表はっぴょうした。 震災しんさい発生はっせいから約やく2年ねん半はんぶりの全線ぜんせん再開さいかいである。2026年ねん9月がつ30日までは宇奈月うなづき─猫又ねこまた間かんの折り返おりかえし運行うんこうが続つづき、 10月がつ1日以降いこう、黒薙くろなぎ・鐘釣かねつりを経へて終点しゅうてん欅平けやきだいらまでの全ぜん区間くかんで運行うんこうされる見込みこみだが、 欅平けやきだいら駅えき周辺しゅうへんは震災しんさい復旧ふっきゅう工事こうじが続つづくため、当面とうめんは立ち入たちいりが一部いちぶ制限せいげんされるとしている。

この記事きじの時点じてん(2026年ねん7月がつ)での運行うんこう状況じょうきょう
  • 2026年ねん4月がつ20日〜9月がつ30日:宇奈月うなづき─猫又ねこまた間かんの折り返おりかえし運行うんこう(欅平けやきだいら方面ほうめんは未み開通かいつう)。
  • 2026年ねん10月がつ1日〜11月がつ30日:宇奈月うなづき─欅平けやきだいら間かんで全線ぜんせん運行うんこう再開さいかい予定よてい(公式こうしき発表はっぴょうベース)。
  • 欅平けやきだいら駅えき周辺しゅうへんの散策さんさくエリアは、全線ぜんせん再開さいかい後ごも復旧ふっきゅう工事こうじのため一部いちぶ立ち入たちいり制限せいげんが続つづく見込みこみ。
  • 運行うんこう区間くかん・スケジュールは今後こんごの復旧ふっきゅう工事こうじの進捗しんちょくで変かわり得えるため、乗車じょうしゃ前まえに必かならず公式こうしきサイトで最新さいしん情報じょうほうを確認かくにんしてほしい。
実践じっせん編へん

乗のってみる──宇奈月うなづきから黒薙くろなぎ・鐘釣かねつり・欅平けやきだいらへの実践じっせんガイド

2026年ねんシーズンの運賃うんちん・時間じかん・アクセス

観光かんこう列車れっしゃとしての黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどうは、全席ぜんせき指定してい・定員ていいん制せい。宇奈月うなづき駅えきの窓口まどぐちまたはWebで事前じぜん予約よやくしたうえで 乗車じょうしゃ手続てつづきの20分ふん前まえを目安めやすに到着とうちゃくするのが基本きほんの流ながれになる。屋根やね付つきの窓まどなし客車きゃくしゃが標準ひょうじゅんで、 窓まどガラス付つきの「リラックス客車きゃくしゃ」は別途べっと車両しゃりょう券けんが必要ひつよう。車内しゃないトイレはなく、途中とちゅう駅えきでの短みじかい停車ていしゃ時間じかんに済すませておく必要ひつようがある。

運賃うんちん(片道かたみち/往復おうふく・2026年ねんシーズン。要よう事前じぜん確認かくにん)
区間くかん大人おとな子供こども備考びこう
宇奈月うなづき⇔黒薙くろなぎ(往復おうふく・4/20〜9/30)1,660円えん840円えん一部いちぶ区間くかん運行うんこう期き
宇奈月うなづき⇔猫又ねこまた(往復おうふく・4/20〜9/30)2,820円えん1,420円えん猫又ねこまたでのトイレ休憩きゅうけい含ふくめ往復おうふく約やく120分ふん
宇奈月うなづき⇔黒薙くろなぎ(片道かたみち・10/1〜11/30)830円えん420円えん全線ぜんせん運行うんこう期き
宇奈月うなづき⇔鐘釣かねつり(片道かたみち・10/1〜11/30)1,780円えん890円えん全線ぜんせん運行うんこう期き
宇奈月うなづき⇔欅平けやきだいら(片道かたみち・10/1〜11/30)2,480円えん1,240円えん全線ぜんせん運行うんこう期き・往復おうふく乗車じょうしゃ券けんは乗車じょうしゃ日より2日間かかん有効ゆうこう
乗車じょうしゃの実務じつむメモ
  • 予約よやく方法ほうほう:9月がつ1日以降いこうの乗車じょうしゃ分ふんは7月がつ8日9時じから受付うけつけ開始かいし。黒薙くろなぎ行いきは電話でんわのみ、猫又ねこまた・鐘釣かねつり行いきはWeb・電話でんわとも可か、欅平けやきだいら行いきは電話でんわのみでWeb予約よやく不可ふか。
  • 窓付つき「リラックス客車きゃくしゃ」を使つかう場合ばあいは、乗車じょうしゃのたびに別途べっと600円えんの車両しゃりょう券けんが必要ひつよう。
  • 団体だんたい(15名めい以上いじょう)は電話でんわ予約よやくのみ。学生がくせい団体だんたい割引わりびき・障しょうがい者しゃ割引わりびき(手帳てちょう提示ていじで普通ふつう旅客りょかく運賃うんちんの50%)もあり。
  • 喫煙きつえんは指定してい場所ばしょのみ、車内しゃないは全席ぜんせき禁煙きんえん。ペットの車内しゃない持ち込もちこみは不可ふか。

アクセス

宇奈月うなづき駅えきまでのアクセス
手段しゅだん経路けいろ所要しょよう目安めやす
車しゃ北陸ほくりく自動じどう車しゃ道どう 黒部くろべICから約やく20分ふん
鉄道てつどう(東京とうきょうから)北陸ほくりく新しん幹線かんせん→黒部宇奈月温泉駅くろべうなづきおんせんえき→徒歩とほ1分ふん→富山地方鉄道とやまちほうてつどう 新黒部駅しんくろべえき→(約やく25分ふん)→宇奈月うなづき温泉おんせん駅えき→徒歩とほ5分ふん約やく3時間じかん
鉄道てつどう(名古屋なごやから)東海道とうかいどう新しん幹線かんせん・北陸ほくりく新しん幹線かんせん 経由けいゆ、以降いこうは東京とうきょう便びんと同様どうよう約やく3時間じかん10分ふん
鉄道てつどう(大阪おおさかから)湖西こさい線せん・北陸ほくりく新しん幹線かんせん 経由けいゆ、以降いこうは東京とうきょう便びんと同様どうよう約やく3時間じかん30分ふん
駐車ちゅうしゃ場じょう:宇奈月うなづき駅前えきまえ・普通ふつう車しゃ最初さいしょ6時間じかん1,000円えん(24時間じかん最大さいだい1,500円えん) 乗車じょうしゃ手続てつづき:発車はっしゃ20分ふん前まえまでにお越こしを 車内しゃないトイレ:なし(黒薙くろなぎ・鐘釣かねつり・欅平けやきだいらなど途中とちゅう駅えきで) 最さい繁忙はんぼう期き:GW・お盆ぼん・紅葉こうよう期きの土日どにち祝しゅくは駐車ちゅうしゃ場じょう・道路どうろとも混雑こんざつ
附録ふろく

実用じつよう情報じょうほう・連絡れんらく先さき一覧いちらん

出発しゅっぱつ前まえチェックリスト
窓口まどぐち電話でんわ用件ようけん
黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどう お客きゃくさまセンター0765-62-1011予約よやく・運行うんこう状況じょうきょう・お問い合といあわせ(9:00〜16:30)
同上どうじょう FAX0765-62-1724団体だんたい・書面しょめんでの問い合といあわせ
黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどう 公式こうしきサイトkurotetu.co.jp最新さいしんの運行うんこう区間くかん・時刻じこく表ひょう・運賃うんちん
チケット予約よやくサイトtorokko-yoyaku.comWeb予約よやく(猫又ねこまた・鐘釣かねつり行いきのみ対応たいおう、欅平けやきだいら行いきは電話でんわのみ)
最終さいしゅう確認かくにん事項じこう
  • 本ほん記事きじの沿革えんかく・年表ねんぴょうは黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどう株式かぶしき会社かいしゃおよび黒部市くろべしの公開こうかい情報じょうほうに基もとづく。運行うんこう区間くかん・時刻じこく・運賃うんちんは2026年ねん7月がつ時点じてんの情報じょうほうであり、震災しんさい復旧ふっきゅう工事こうじの進捗しんちょくにより変更へんこうされる可能かのう性せいが高たかい。乗車じょうしゃ前まえに必かならず公式こうしきサイトで最新さいしん情報じょうほうを確認かくにんしてほしい。
  • 関電かんでん専用せんよう駅えき・上部じょうぶ軌道きどうは一般いっぱん客きゃくの立ち入たちいりが禁止きんしされている区域くいきを含ふくむ。案内あんないや柵さくを越こえての立ち入たちいりは行おこなわないこと。
  • 欅平けやきだいらから先さきの登山とざん道どう(祖母原温泉ばばはらおんせん・阿曽原温泉小屋あぞはらおんせんごや方面ほうめん)は本格ほんかく的てきな登山とざん装備そうびと経験けいけんを要ようする区域くいき。日帰ひがえり観光かんこうの延長えんちょうで立ち入たちいらないこと。
結むすびに

窓まどのない客車きゃくしゃに揺ゆられて見上みあげるV字じ峡谷きょうこくは、疑うたがいなく絶景ぜっけいである。だがその足元あしもとには、 大正たいしょうの人々ひとびとが資材しざいを運はこぶために刻きざんだ線路せんろがあり、いまも扉とびらの開ひらかない6つの駅えきがある。 観光かんこう鉄道てつどうという肩書かたがきの下したで、この路線ろせんは百ひゃく年ねん以上いじょうにわたって山中さんちゅうの集落しゅうらくと発電はつでん所しょ群ぐんの生活せいかつを支ささえ続つづけてきた。 次つぎに乗のるときは、通り過とおりすぎる専用せんよう駅えきのホームにも、少すこしだけ目めを向むけてみてほしい。

黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどう、生活せいかつ鉄道てつどうとしての百ひゃく年ねん

連載れんさい「地元じもとの人ひとしか使つかわない交通こうつう・生活せいかつインフラ体験たいけん」富山とやま県けん編へん/黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどう(トロッコ電車でんしゃ)完全かんぜんガイド
主要しゅよう参照さんしょう:黒部峡谷鉄道くろべきょうこくてつどう株式かぶしき会社かいしゃ公式こうしきサイト・黒部市くろべし「鉄道てつどう物語ものがたり」・黒部市くろべし公式こうしき発表はっぴょう・報道ほうどう発表はっぴょう資料しりょう 各かく公式こうしき情報じょうほう(2026年ねん7月がつ確認かくにん)。
記載きさいの沿革えんかく・時刻じこく・料金りょうきんは目安めやすであり、変更へんこうされる場合ばあいがあります。

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この記事を書いた人

はじめまして、「Wander Japan」を運営しているKaiです。
旅先で偶然見つけた小さなお店や、地元の人に愛されている風景、少し寄り道しないと出会えない場所が好きで、日本各地を訪ねています。
このブログでは、定番の観光地だけでなく、まだあまり知られていない日本の魅力を、実際に歩いて感じたこととともに紹介します。
次の旅先を探すときや、ふと気分転換したいときに、「ちょっと行ってみたい」と思える場所が見つかればうれしいです。
Wander Japan — Finding Japan’s Hidden Gems.